オフィスの移転や閉鎖は、日常業務ではほとんど経験しない大量の不用品処分が一度に発生するイベントです。「いつから動き始めればよいか」「何をどこに頼めばよいか」と悩まれるご担当者の方は多く、結果的にギリギリのスケジュールで動かざるを得ないケースも少なくありません。
この記事では、株式会社RISEが実務を通じて整理してきた、オフィス移転・閉鎖時の什器・OA機器処分の進め方をご紹介します。産業廃棄物の適正処理からデータ消去・リユース活用まで、一通りの流れを押さえていただける内容にしています。
オフィス移転・閉鎖で出る不用品の種類
オフィスから出る不用品は、素材や処理方法によって大きく異なります。主な品目を整理しておくと、業者への依頼時に話がスムーズになります。
什器・家具類
- デスク・チェア・収納棚・ロッカー・応接ソファ
- パーティション(スチール製・アルミ製)
- ホワイトボード・マガジンラック
OA機器・IT機器類
- デスクトップ・ノートパソコン・タブレット
- 複合機・プリンター・FAX
- サーバー・NAS・ネットワーク機器(ルーター・スイッチ)
- UPS(無停電電源装置)
その他
- キャビネット内の書類・シュレッダーダスト
- 照明器具・什器付属の配線
- ダンボール・梱包材
このうち、パソコン・サーバーなどのIT機器は産業廃棄物として扱われることが基本です(廃棄物処理法上、事業系の排出物は産業廃棄物に分類されます)。また、複合機にはハードディスクが内蔵されているものが多く、データ消去の観点からも注意が必要です。
原状回復のスケジュールから逆算して動く
移転・閉鎖で最も重要なのは、退去日・原状回復工事完了日を起点に、逆算したスケジュールを組むことです。物件によっては退去の2〜3ヶ月前から動き始めることが求められる場合もあります。
目安として、次のような段取りが一般的です。
- 退去の2〜3ヶ月前:不用品の棚卸し・業者への相談・見積依頼
- 退去の1〜2ヶ月前:処分・買取・データ消去の方針確定、スケジュール調整
- 退去の2〜3週間前:搬出・処分の実施、マニフェスト管理
- 退去直前:什器の搬出完了・清掃、原状回復工事の受け入れ
特に、産業廃棄物の処理は法令に基づく書類(マニフェスト)の交付・管理が必要です。業者の手配が遅れると、マニフェストの返送確認まで含めたスケジュールが退去日に間に合わなくなるリスクがあります。早めに動き始めることを強くおすすめします。
データを含む機器の扱い(PC・複合機・サーバー・ルーター)
IT機器の処分で最も見落とされがちなのが、データ消去です。パソコン本体だけでなく、次のような機器にも記録データが残っている場合があります。
- 複合機・コピー機:スキャンデータや印刷履歴が内蔵HDDに保存されていることがある
- ルーター・スイッチ:接続機器の設定情報・ログが残っている場合がある
- NAS・ファイルサーバー:業務データが直接格納されているケースが多い
- スマートフォン・タブレット:メール・クラウドアカウントの認証情報が残ることがある
データ消去の方式には、専用ツールによる論理消去(上書き消去)、暗号化ストレージの鍵破棄(暗号消去)、記録媒体の物理破壊の3種類があります。機器の状態・機密度・再利用の可否によって選択が変わります。重要なのは、消去したことを証明できる記録(データ消去証明書)を残すことです。社内監査や万が一の情報漏えい問い合わせへの対応に役立ちます。
産業廃棄物と有価物・リユース品の仕分け
発生した不用品を、次の3つに分けて考えると業者との打ち合わせがスムーズになります。
- 有価物・買取対象:年式が新しく動作する什器・IT機器は買取査定の対象になる場合があります
- 産業廃棄物:動作しない機器・素材として価値がない古い什器など。許可業者への委託と、産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付・管理が必要です
- リユース品として寄贈・譲渡:NPOや中古市場への流通を含む、廃棄以外の選択肢
産業廃棄物として処理する場合、排出事業者(依頼側の会社)には廃棄物に関する責任が伴います。処理業者の許可証を事前に確認し、マニフェストの返送票(B2票・D票・E票)を交付日から5年間保管する義務があります。
リユース・買取を組み合わせてコストを抑える
処分を一括で「廃棄」として扱うと、本来は買取できたものまで処分費用が発生してしまうことがあります。状態の良い什器やIT機器を買取に回すことで、廃棄費用の一部を相殺できる可能性があります。
一般的に買取対象になりやすい品目として、次のようなものが挙げられます。
- 製造から概ね5〜7年以内の正常稼働するノートPC・デスクトップPC
- 法人向けネットワーク機器(スイッチ・WiFiアクセスポイント)
- 状態の良い会議用チェア・ハイグレードデスク
- スチール製ロッカー(鍵が揃っているもの)
逆に、故障や著しい汚損があるもの、BIOSパスワードやMDMロックが解除できない状態の機器は買取が難しくなります。業者に対象品目と台数・状態を伝えて査定を取るのが、判断の出発点になります。
一括で依頼するメリット
移転・閉鎖の処分業務は、産業廃棄物処理・データ消去・リユース買取・マニフェスト管理と、複数の専門領域にまたがります。これらをそれぞれ別の業者に分けて依頼することも可能ですが、一括で依頼することで調整コストとリスクを抑えられる場合があります。
具体的なメリットとして、次のような点が挙げられます。
- スケジュール調整が一本化される:業者間の連絡ミスや搬出日の重複が起きにくい
- 仕分け判断を現場で行える:搬出作業の中で買取対象と産廃を仕分けるため、手間が減る
- マニフェスト管理の手間が集約される:複数業者に分散するよりも確認工数が少なくなる
- 費用の見通しが立てやすい:買取査定と処分費用を合算した形で提示されるため、予算計画がしやすい
株式会社RISEでは、什器・OA機器の回収と産業廃棄物処理、データ消去、買取査定をまとめてお引き受けしています。関東を中心に対応しており、ヒアリング・お見積りは無料です。
まとめ
オフィス移転・閉鎖時の不用品処分は、早めの計画と仕分けが成否を分けます。ポイントを整理すると、次のとおりです。
- 退去日から2〜3ヶ月前に業者への相談・見積依頼を始める
- IT機器のデータ消去は複合機・サーバー・ルーターも含めて漏れなく対応する
- 産業廃棄物はマニフェストの発行・管理まで含めて業者に確認する
- 状態の良い什器・IT機器は買取査定を取ることでコストを抑えられる場合がある
- 処分・データ消去・買取をまとめて依頼することで、調整工数を集約できる
オフィス移転・閉鎖に伴う不用品処分のご相談は、お気軽に株式会社RISEまでお問い合わせください。現地の状況に合わせたお見積りを無料でご提案しています。