オフィスのパソコン入替時に考えたいデータ消去とリサイクルの進め方

社内のパソコンやサーバーをまとめて入れ替えるタイミングは、情報セキュリティと産業廃棄物管理が同時に発生する場面です。「どのレベルでデータを消せば十分なのか」「処分・買取・寄付のどれが適切か」と判断に迷うことも多いのではないでしょうか。

この記事では、株式会社RISEが法人向けに提供しているICTライフサイクルサービスの実務をもとに、オフィスのパソコン入替時に整理しておきたい考え方をまとめます。

法人向けパソコン入替におけるデータ消去とリサイクルのイメージ
データ消去とリサイクルは「セットで考える」ことで実務工数を抑えられる

まずは入替対象を「3つの行き先」に分ける

法人で発生する不要ICT機器は、状態と社内ポリシーによって行き先が変わります。早い段階で、次の3つに振り分けておくとその後の判断がスムーズです。

  1. 再利用・買取に回せるもの:故障がなく、業務利用に耐える年式・スペックの機器
  2. データ消去後にリサイクル処分するもの:再利用は難しいが、素材として資源価値があるもの
  3. 物理破壊が必要なもの:故障してデータ消去ツールが動作しないストレージ、特に機密性の高いサーバー類

行き先によって必要な手続き・コスト・リードタイムが変わります。台数が多い場合は、機器リストと一緒にこの分類を整理しておくと、業者への見積依頼の精度が上がります。

データ消去の方式は3種類から選ぶ

データ消去には、コストと確実性のトレードオフがあります。すべてを物理破壊する必要はなく、機器の状態と機密度に応じて方式を選ぶのが実務的です。

論理消去・暗号消去・物理破壊の3つのデータ消去方式の特徴比較
3つのデータ消去方式の特徴

論理消去(ソフトウェアによる上書き消去)

NIST SP 800-88などの規格に準拠した専用ツールでストレージ全領域を上書きする方式です。機器を再利用できるため、買取・寄付に回す前段階の処理として標準的に使われます。消去証明書の発行で、内部監査・ISO27001の管理要求にも対応できます。

暗号消去(暗号化ストレージの鍵破棄)

ストレージが暗号化されている場合、復号鍵を破棄することで実質的にデータを読み出し不能にする方式です。短時間で処理が完了するため大量機器の対応に向いていますが、暗号化が事前に有効化されている必要があります。

物理破壊(破砕・穿孔)

記録媒体そのものを物理的に破壊する方式で、故障してソフトウェアが動かないHDD・SSDにも適用できます。視覚的に判別しやすく、機密性の高いサーバーストレージで採用されることが多い一方、機器の再利用はできません。

産業廃棄物としての処理:マニフェストの管理

法人から排出されるパソコン・サーバーは、原則として産業廃棄物にあたります(家庭から出るパソコンとは扱いが異なります)。委託処理にあたっては、次の手続きが必要です。

  • 産業廃棄物収集運搬業・処分業の許可を持つ業者への委託
  • 書面による委託契約の締結
  • 産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付・返送票の確認・保管

マニフェストは紙伝票と電子マニフェスト(JWNET)の2種類があり、台数が多い場合は電子マニフェストの方が管理工数を抑えられます。

排出事業者には処理委託後も廃棄物に対する責任があります。返送票が期限内に届かない場合は、業者に確認を取ることが法令上求められます。

「買取」と「廃棄」を分ける基準

機器の状態によっては、廃棄費用ではなく買取代金が発生することもあります。一般的に、次のような機器は買取対象になりやすい傾向があります。

  • 製造から5〜7年以内のノートパソコン・デスクトップパソコン
  • 業務用サーバー・ストレージ機器(保守期限内のもの)
  • 法人向けネットワーク機器(スイッチ・ルーター・WiFiアクセスポイント)
  • 動作確認可能なタブレット・スマートフォン

逆に、以下のケースでは買取が難しくなります。

  • 起動不可・液晶破損などの故障
  • ACアダプター・付属品の欠品
  • BIOSパスワード・MDMロックが解除できない状態
  • 製造から10年以上経過した機器

入替プロジェクトの段取り:失敗しないためのポイント

オフィス全体のパソコン入替では、新規端末の手配・キッティング・データ移行などのプロジェクト全体に対して、廃棄処理を組み込んで計画する必要があります。

実務の段取りとしては、次の順番で進めると無理がありません。

  1. 対象機器のリスト化(型番・シリアル・購入年・使用部署)
  2. データ消去方式と廃棄方式の決定(社内セキュリティポリシーとの整合)
  3. リサイクル業者への見積依頼(買取査定とセットで取得)
  4. 新端末への移行と並行した回収スケジュール調整
  5. 回収・データ消去・マニフェスト返送
  6. 資産除却処理(経理側での固定資産台帳整理)

特に段階4の移行と回収のスケジュール調整は失敗しやすい部分です。古い端末を早く撤去すると業務に支障が出ますし、保管期間が長くなると盗難・紛失リスクが高まります。

ICTライフサイクルサービスというまとめ方

株式会社RISEでは、データ消去・回収・リサイクル処分・買取査定をまとめてお引き受けする「ICTライフサイクルサービス」を全国対応で提供しています。

  • 警備・カメラ監視下の高セキュリティエリアでのデータ消去
  • データセンターでのオンサイトデータ消去対応
  • 産業廃棄物管理票(マニフェスト)の発行・管理
  • 買取可能機器の査定と買取代金の充当

ユーザー側は所有権移転の手続きのみで、処分関連の事務工数を大きく圧縮できます。情報セキュリティと処分コスト削減の両立をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

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